【中国時代劇・歴史ドラマ事典】シリーズ
故事成語の原典が一杯!賢者は歴史に学ぶ!
1.三国志・キングダムファンにもお勧め!
2.三国志 Three Kingdomsと旧三国演義
3.曹操
4.項羽と劉邦 King’s War
5.大秦帝国 The Qin Empire 黒色裂変・縦横
6.燃ゆる呉越-越王勾践
7.孫子兵法
8.隋唐演義
9.その他、脱落したドラマとここまでのまとめ
10.宮廷の諍い女
11.水滸伝
12.琅琊榜(ろうやぼう)―麒麟の才子、風雲起こす―
13.則天武后〜美しき謀りの妃
14.武則天-The Empress-(武媚娘傳奇)
15.蘭陵王
16.岳飛伝-THE LAST HERO-
17.傾城の雪
18.宮 パレス2
19.秀麗伝~美しき賢后と帝の紡ぐ愛~
(簡単なまとめ)
「宮廷の諍い女」と「琅琊榜」の良い所取りをしていいるような内容です。
後宮での寵愛を巡る争いは「宮廷の諍い女」を多分に意識した演出、そして3人の太子間で繰り広げられる跡目争いは「琅琊榜」を思い出します。
「宮廷の諍い女」はあれだけ女性ばかりのドラマの割に綺麗な人は2人位しかいませんでしたが、こちらは美女揃い。なおかつ演技力も素晴らしい。
謀略の演出も「琅琊榜」みたいに誰かが圧倒的に強い訳ではないので見ていて面白い。
衣装、セット、音楽も素晴らしい。
全体的にハイレベルな作品だと思います。
(注釈1)
中国ドラマを初めて見る人には人の名前が一人につき何通りもあるので混乱するでしょうね。
このドラマの場合は
李世民=太宗=陛下
李承乾=皇太子
李恪=呉王
李泰=魏王=青雀(小字=幼名)
李治=晋王(後の高宗)=雉奴(小字=幼名)
ていう感じで覚えるまで大変ですね。
陛下は自分の息子に対して「青雀」「雉奴」と幼名で呼びかける。
でもこの二人は仕えの者からは「魏王」「晋王」と呼ばれる。
敵対する人物は「李泰」「李治」と言ってるのでちゃんと紐づけしておかないと誰の話をしているのか見失ってしまいますね。
三国志でも曹操を「孟徳殿」と呼ぶ人、「丞相」と役職で呼ぶ、それから許攸のように「曹阿瞞(あまん)」と幼名で呼ぶ人(曹操配下の許褚に斬り殺されています)等、一人の呼び名が4つ位はあって大変です。
「諸葛亮」も「諸葛孔明」も正しいですが「諸葛亮孔明」は間違いですので気を付けて下さい。
(注釈2)
皇太子が称心という美男を寵愛していて李世民がそれを殺すというのは史実なのですね。
謀反を企てた後に廃位されて黔州に流されたのも史実通り。
李泰に関して言えば『括地志』を編纂、謀略を巡らして李承乾を陥れたのも史実のままです。
(注釈3)
当ドラマは唐の時代の話なので「隋唐演義」を先に見ておくと時代背景がよく理解できます。
「武則天」に出てくる楊淑妃は「隋唐演義」に登場する煬帝の娘なんです。
そして李世民の弟である李元吉の妻になるものの玄武門の変で李元吉は長兄の李建成と共に李世民に殺される。
「隋唐演義」ではこの兄弟も最後の方で出てくるのでお勧めです。
(追記:2016/11/08)
最終話=第82話まで見ました。
長かった~
無事に1話も欠かさず見れて良かったです。
前半のどうでもいい掖庭での下りに時間を費やした割には最後は中国ドラマお決まりの駆け足で沢山の内容を端折り気味に詰め込んで終了。
さて全体的な感想ですがこのドラマはとかく悪女扱いされてきた武則天を徹底的に正義として描いている。
そういう意味では新解釈と言える訳ですが史実を逸脱しないギリギリの範囲で上手くまとめました。
人生の様々な悲しみを自らのものと重ね合わせてしみじみと感慨に耽る事ができたのはこの長さが効いてるのでしょうね。
56億円掛けただけあって豪華なセットと衣装にはいつも目を奪われましたし、全ての出演者の演技レベルも高かった。OP曲はいつかカラオケで歌いたいなと思うほどのお気に入りです。
ここまで沢山文句もつけてきましたが総じて振り返ると本当に素晴らしいドラマだと思います。
今まで見た中国ドラマのランキング上位入りは間違いなしです。
(追記:2016/10/25)
第72話まで見ました。
残り10話ほどですがやっと武媚娘が鬼畜モードになりました。
娘の死や諸々新解釈が目立ちますがこれはこれで面白いです。
「隋唐演義」にも登場した程知節が登場。このドラマを見る前に隋唐演義を見ておけば色々と歴史的背景がすんなり理解できるのでお勧めです。
高陽公主が諸悪の根源でしたが呉王と共に退場。
いよいよ最終局面へ・・
(追記:2016/10/19)
第68話まで見ました。
同じ武則天を題材にしたドラマ「則天武后〜美しき謀りの妃」では初めから中心人物として登場した幻術師の明崇儼が当作品では終盤の今頃になって登場。
それにしても蕭淑妃をはじめ他力本願の人が多いですね。
今のところ最後の決戦に向けて水面下での仕込み作業続行中といった静かな展開であります。
(追記:2016/10/15)
第65話まで見ました。
武媚娘はやることなす事ほぼ裏目に出てますね。
なんか完全にアホキャラとしてここまで来ていますがこの後急に権力者に上り詰めるというのはかなり強引な展開かと。
李忠は意外と悪賢いクソガキでした。
後宮の権力闘争が初期の三人の妃から皇后、武昭儀、蕭淑妃の争いに入れ替わりました。
皇后も蕭淑妃も極力自分の手を汚さずに漁夫の利を得ようとするところが小物ですね。
高陽公主が狂言回しになってます。
楊青玄とつるんでいたのは意外。
(追記:2016/10/11)
第61話まで見ました。
武媚娘が武則天に上り詰めた「動機」の新解釈が今までの則天武后のドラマとの大きな違いですね。
ここから吹っ切れた本気の復讐モードに入っていくと。
何度も書いてますが全体的に非常に「宮廷の諍い女」に似た展開になっております。