【全体の感想】
呉謹言が座長の劇団于正ドラマの内見るのは
・「瓔珞<エイラク>〜紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃〜(延禧攻略)」
・「コウラン伝 始皇帝の母」
に次いで3本目となります。他に「尚食」というのもあります。
ほぼ同じスタッフ・キャストで連続でドラマを撮るのは中国ではよくある事ですね。
「三国志 Three Kingdoms」→「項羽と劉邦 King’s War」
「水滸伝」→「隋唐演義」
など・・他にもありますけど。
于正さんの場合は于正工作室というプロダクション持ってるので所属俳優を中心にベースを固めて外部からゲスト俳優を呼んでくれば常に一定レベルの作品が量産できます。
さて本作ですが一応区分としては民国ドラマになるのかもしれませんが、すぐに戦争になりますし、よくある抗日ドラマの色彩も感じます。
見所は豪華な屋敷ですね。
セットなのか実在の邸宅を借りてるのか分からないのですがこの屋敷を見てるだけで楽しい。
俳優陣は毎度おなじみ親の顔より見てる面々ですし中国の場合は端役クラスでも演技力が素晴らしいので安心してみれます。
ストーリーの方は三姉妹+長男の恋の行方と経営する百貨店に迫る脅威、日本軍の横暴、幸せな家族の運命が暗転しながらも必死に耐えて生き延びていく様を丁寧に描いています。
まあ日本軍に関してはかなりその悪辣非道さが強調されてる気もしなくもないのですが被害者側からすればこのように描くのはやむを得ないですね。
沈彬が狂言回し的役回りで彼が常に物語を引っ掻き回していた印象ですね。
前半の悪役として義兄一家、後半は鷹司ですが全編通して易家の潜在的脅威はずっと沈彬でしたから。
三姉妹の性格がバラバラだったので話に広がりが感じられました。
鐘霊はおしとやかな淑女
鐘玉は現代的な物怖じせず明け透けで我儘
鐘秀は末っ子らしく甘えん坊
逆に若い男性キャストが最初の内はなかなか判別が付きにくかったです。
義兄一家が退場してからは日本がいかに酷いか?というところに力を入れて、三姉妹の希望をひたすらに潰されるだけという繰り返しでちょっと見るのも辛かったですかね。
でもトータルでは雰囲気含めて見応えはありました。
【45話最終回】
やっと最終回です。
中国ドラマとしては短めなんですが、日本のクール制に当てはめると3.5クール相当なのでやはり長い。
河豚を食べかける鷹司。
ふぐ毒テトロドトキシンにあたる日本人。
父の仇鷹司を刺殺する鐘玉。
思い出深い屋敷に火を放ち立ち去る三姉妹。
ここら辺の描写は個人的にグッとくるものがあります。
日本の敗戦まで時間が経過・・
鐘霊は席維安と無事再会。
阿媛は行方知れずの鐘傑を探す旅に・・
定期的に陸培から手紙を貰っていた鐘秀は彼が戻って来たと思い込み陸家を訪ねるが、そもそも手紙は生前に送るように頼まれていたものだった・・・これ「ヴァイオレット・エバーガーデン」からのアイディア借用ですね。
無事に戻って来た唐鳳梧でしたが、鐘玉に子供がいるのを見て立ち去ろうとします。
でも「お父さんよ」の声で自分の子だと分かります。
ん?そんな子供作るような描写ありましたっけ?
生きていた沈彬。屋敷で日本人と銃撃戦をしていた使用人に手を貸したのは彼だったんですね。
最後までストーカー性質のままでした。
再建した星華百貨店は鐘秀が仕切っていた。
最後の最後に幸せだった頃の家族のシーンを持ってくるのは・・・心打たれます。
実は2話・3話は、まだ見てないので分からないのですがこの組み合わせで写真撮った事ありましたっけ?
現実にはあり得なかった組み合わせのような・・
余計な義兄家族もいないし理想の家族ですよね。
こうならなかったのは全部日本のせいですね。
【44話】
年末三姉妹でささやかなお祝いをする。
たとえ百貨店や屋敷がなくとも自分達の家は姉妹だと・・
新しい洋服店を開業してせっかく盛況だったのに日本軍が乱入。
手伝いに来てた星華百貨店の宋支配人と10歳の子供まで日本軍が射殺。
ほんと日本人って鬼畜。
唐鳳梧は採掘場と労役。
鐘玉は沈彬によって屋敷に連行。
そこには鷹司と日本人。
鷹司からシンガポールの祖父が公開処刑されたと聞かされる鐘玉。
日本への協力を拒む中国人と共に死の椅子取りゲームを強要される。
屋敷に来た鐘霊はふぐを調理。
毒味した後皆ふぐを食べる。
椅子取りゲームは鐘玉とおっさんの二人になって最後鐘玉が死の椅子を選んでしまい射殺されそうに・・
ここでクリフハンガーエンド。
それにしても日本人がとことん鬼畜に描かれてますね。
これ見て反日にならない方がおかしいと思うレベル。
共産党に媚びる為にわざと反日要素強めで描いてるんでしょうね。
【43話】
星華百貨店の次は邸宅まで沈彬と日本人によって差し押さえられてしまう。
情けで薪小屋に住む事になる三姉妹。
あまりの悲惨な状況に夜号泣する鐘秀・・
なんかいたたまれなくなってきます。
鐘秀役の張南さんは本作ではアホ顔で役にピッタリですね。
コウラン伝では美人風だったのですが・・
でも改めて見ると一緒ですね。
最悪の状況ですが鐘霊と鐘秀は仕立直し屋を開業。
鐘玉は喻家の孫に店のオーナーになってもらい自分が運営することに。
冒頭の3話見逃してるのでこの喻家の男がよくわからない・・
ところでメイドの人可愛いですね。
まず役名がよくわからなかったので・・
呼びかけてるシーンで役名を確認。语兰・・この謎の漢字「兰」は植物の蘭で発音もラン。
张婕という女優さんでエイラクにも出てたみたい。
女の人はメイク・髪型・服装で全く変わりますね。
これくらいの漢字なら大体の意味はくみ取れます。
【42話】
久しぶりに濃密な回で普段の薄い内容の時の7~8話分位あるんじゃない?
阿鳳と清芬はナイトクラブで日本軍を射殺&爆破。
鐘傑は共産党の本拠地へ出発。
鐘霊と席維安は鷹司に呼び出されるが、そこには拷問を受けた汪剣池が。情報を流したのが席維安だと疑われたが電報が来て廖所長が賄賂を受け取ったとして彼が連行されて二人は解放される。
二人は尾行をまいて席維安は唐鳳梧からパスポートを受け取り出国?
汪剣池は移送中に無事逃げ出し瑩如に別れを告げに来る。
やはりこの二人は恋心が芽生えてるんでしょうか・・
鐘秀は瑩如を故郷へ送り出す。
鷹司は易家にやってきて唐鳳梧を連行。
星華百貨店は大日本帝国に接収。
日本VS中国なんですが、国民党と共産党が戦っていて途中で国共合作になったので話がちょっと複雑ですが席維安は最初は国民党の人間で今は共産党に投じたという事ですね。
ま、共産党=正義、国民党=悪、日本=極悪という構図ですね。
【追記1】
前回冒頭見逃して頭に来たので本気になって探したら本国で全話ネットに上がってるのを発見。中国語字幕付きなので後はこれまた本国のあらすじ(というか丸ごとの筋が掲載されてる)を翻訳して見ればおおよその流れは掴めますね。
1-3話を見逃したので早速1話を見ました。
冒頭って一番大事なのにこれでやっと肝心なところが理解できそうです。
遡って頭の方に1話の感想書いておきます。
【41話】
*すみません、冒頭の12分間見逃しました・・
→後で中国語字幕版で見ました。