田乞は漁師風情と馬鹿にしていた同族の司馬穰苴に急に阿るようになりましたが、田氏にとっては高氏と国氏が最大の敵なのでこれらを排除するために手を組みたいということなのでしょう。
初見時には予備知識なしで見たので田氏と高氏・国氏の勢力争いに関してはあまり注意を払わなかったので今回はその辺りを注目したいと思います。
司馬穰苴は孫武らを引き連れて楚へ。
ここで伍子胥との出会い。伍子胥は後に父親と兄が讒言されて処刑、伍子胥のみ呉に逃れて孫武と再開します。
「死者に鞭打つ」の打たれる側の人。まさか死んだ後に鞭で打たれて、その上故事として2000年後まで語られるとは夢にも思わないでしょうね。
伍子胥の父。この人が讒言されて殺されたから息子が復讐の鬼と化しました。
こいつが自己の利益の為に平王に対して讒言をしまくって伍奢・伍尚親子を死に追いやった奸臣・費無忌。
(追記2)
第2話まで
さっきまで孫武のことを臆病者と罵ってた癖に実際に伏兵の攻撃に遭った途端、孫武をリーダーにしようと取り立てる。
(追記1:2022/3/5)
初見時はケーブルTVで全話見ました。
その頃は中国ドラマ自体まだ見始めた頃で中国の歴史についてもほとんど知識がなく、後から色々覚えていきました。
初見時には知りませんでしたが、その後斉の歴史を学んで晏嬰とセットで覚えた景公。暗君ではありますが晏嬰には絶大なる信頼を寄せて、彼が危篤の報を聞くと急いで戻り、死んだ晏嬰に泣き縋るというエピソードは大好きです。
中国の歴史上最も優れた宰相と言っても過言ではない晏嬰。数多くの逸話のどれもが素晴らしく尊敬できる偉人です。
孫武も元々は斉の人ですが戦乱から逃れるために呉に渡ります。
田穰苴。後の司馬穰苴。
本作で後ほど孫武が呉の闔閭と謁見して彼の女官を調練するとして寵姫を殺してしまうシーンがあります。
そこで孫武は「将、軍に在っては、君令も受けざる所有り」と言う名言を言い放ちますが、元々は司馬穰苴が言った言葉の引用です。
飲酒・遅刻と軍令違反を重ねた荘賈に斬首刑を言い渡す田穰苴。景公は処刑を取り消そうとしますが…
この光景を孫武が見ている所が後の伏線になっているのですね。件の名言はここで田穰苴には言わせずに後で孫武に言わせるという演出。
流石、晏嬰様有能。
一兵卒として従軍し、いきなり敵の伏兵を見破る孫武。
初見時は予備知識がない状態で見た為、再視聴してみようと思います。
尚、孫武については謎が多く、本作も中盤の有名なエピソードを除いてはほぼ創作です。
このドラマも前半はラブストーリーがメインだったり
終盤も完全創作エピソードなのである程度割り切って観る必要がありそうです。
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【中国時代劇・歴史ドラマ事典】シリーズ
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6.燃ゆる呉越-越王勾践
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10.宮廷の諍い女
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17.傾城の雪
18.宮 パレス2
19.秀麗伝~美しき賢后と帝の紡ぐ愛~
孫武については史実で不明な点も多く、ドラマ化に際してはどうしても独自の解釈や脚色が増えてしまいます。
この作品以外にも「孫子≪兵法≫大伝」というレッドクリフで曹操を演じた俳優さんが孫武を演じている作品もあります。
時代的には前回紹介した「燃ゆる呉越」の少し前のお話です。
登場人物はかなり被ってます。
呉王は闔閭から夫差と二代にまたがっています。
そして伍子胥、孫武、伯嚭(はくひ)。
「燃ゆる呉越」では越から賄賂をもらう伯嚭がここでも奸臣ぶりを発揮しています。
史実的に有名なエピソードとしては女官を練兵させようとした孫武がふざけて言う事を聴かない呉王闔閭の寵姫を切り殺してしまうシーンとか伍子胥が父兄の敵討ちとして楚の平王の墓から死体を掘り出して鞭打ち300回する場面が見どころです。
全体的には史実には存在しないドラマオリジナルのキャラがいたり、独自解釈も多いです。
孫子の凄さを味わうというよりかは伯ヒの小物ぶりを笑うドラマかもしれません。
本作で出てくる有名なエピソードと故事
死屍に鞭打つ
将、軍に在りては、君令も受けざるところあり
兵は詭道なり