「キングダム~乱世の英傑」#1 姫丹/弱者の尊厳
「キングダム~乱世の英傑」#2 白起/最後の審判
「キングダム~乱世の英傑」#3 宣太后/太后の台頭
「キングダム~乱世の英傑」#4 田単/火牛の戦い
「キングダム~乱世の英傑」#5 魏無忌/大梁の教父
「キングダム~乱世の英傑」#6 李牧/国家の敵
「キングダム~乱世の英傑」#7(終) 昌平君/国に背きし者
今回は秦の宣太后です。
「大秦帝国・縦横」の終盤でも詳しく描かれた箇所ですが、その際は嬴稷の帰国の道中に時間を割いてましたが本作では「根回し」にフォーカスが当てられています。
「大秦帝国」を見て分かるように秦の全国統一への道のりは秦の第25代君主・孝公から始まります。
孝公の後を継いだのが恵文王。
恵文王の正室は魏の人で側室の羋八子は楚人でした。
恵文王の死後、太子蕩が即位して武王となりましたが、彼はあまり頭が良くなく怪力が自慢でした。
周の洛陽にて鼎を持ち上げようとして死亡。
ここからの後継者争いが本作で描かれています。
武王には息子がいなかったので恵文王の庶子の中で最年長の公子壮が最有力だったが、彼に恨みを買っていた羋八子は復讐を恐れて自らの息子で人質として燕に住んでいる嬴稷を擁立することに決める。
この話で面白い所は現在の燕王を擁立したのが趙王なので、燕王を説得する前に趙王を口説き落とした所ですね。
羋八子は手を尽くして趙王、燕王に利を説き嬴稷の帰国を容認させると同時に恵文王の弟で兵権を持つ樗里疾を味方に付けます。
実弟の魏冄と力を合わせて無事に息子の即位に成功。
納得できない公子壮は謀反を起こしたが制圧されます。
その後羋八子は宣太后として中国史上初めて「太后」を名乗り権勢を振るいます。
「大秦帝国」でも第2部から第3部と連続出演して「昭王」においても昭襄王より権力がある事がよく分かりました。
本作でも男勝りで度胸のある羋八子として描かれていました。
非常に興味深く楽しめました。