シャープでハイコントラスト。アクションシーンでのスローモーション多用。
それと衣装スタッフも同じかもしれません。くっきりした黒と金色と赤が印象的。
【ep22】
こういう画が撮れるのは中国ドラマだけですね。
アメドラだと100%CGですから。
この画も壮観で迫力があります。
スケールが違います。
ドラマ「曹操」位にしか出てこない曹昂と曹安民の名前が出てきて嬉しい。
演じてる方も気持ちいいでしょうね。
【ep24】
曹操が死んで何故か曹彰が色気出して曹植を王位に就けようと仕切っています。
このドラマここまでは兄弟での跡目争いが主題。
この前まで幼児だった司馬師がいきなり青年に。時間の進み方が一定ではないので唐突感は否めません。
【ep25】
チャン・チュンニンさん。個人的にはお見掛けするのは「武則天-The Empress-」以来。
役名は柏夫人。曹丕から司馬懿に贈られた間者。「三国志 Three Kingdoms」で言えば静姝と同じ役どころ。
柏夫人自体は実在の人物で後に八王の乱を起こす司馬倫の母。
自分の役割を推測してしまう才媛。
【ep26】
前回までの跡目争いは決着。そう言えば曹植の「七歩の詩」は割愛されてましたね。
あっさり兄弟は退場。次はいよいよ漢王朝を滅ぼし帝位簒奪へ。一応建前上は「禅譲」ですが・・
なんかずっと悪い顔してますが・・
柏夫人は司馬懿の晩年に寵愛を受けて司馬倫を生みます。
その司馬倫は司馬一族による内乱である八王の乱の主要人物。
【ep27】
曹丕と曹洪が不仲なのは史実なのでそれを利用した筋書き。
なお曹真が終始一貫して司馬懿に敵意剥き出しなのは「三国志 Three Kingdoms」を踏襲。
でも司馬家は後に身内の殺し合いで没落するんですけどね・・
こういう故事は参考になります。
国の為に急進的な改革を行った者の末路は憐れです。
「大秦帝国」の商鞅はその筆頭格。
こういう所で飯食べたい・・
史実通り吃音の鄧艾。三国志の中でも諸葛亮が死んだ後に活躍した人はあまり日の目を見る事はありませんので珍しい。
【ep28】
いよいよ献帝から曹丕への禅譲。
献帝を圧迫するシーンがないので三国志を知らない人には分かりづらいでしょうね。
まあ「三国志 Three Kingdoms」位はみんな見てるでしょ?ていうのが前提の筋運び。
とうとう自分から帝位を投げ出す献帝・劉協。
「強きに阿り弱きを挫く」の役どころばかりの王茂蕾(ワン・マオレイ)。
「ハンシュク」、「神雕侠侣」、「瓔珞<エイラク>」と全部そんな感じの役。
中国ドラマはこういう役どころなら誰々と決まってるんでしょうね。
故事が台詞に数多く取り上げられてるのは本作の良いところ。
伯牙は古琴の名人で鍾子期はそれを良く解する者だった。
鍾子期が死ぬと伯牙は琴を絶った。「伯牙絶絃」や「伯牙断琴」と言われる。
伯牙と鍾子期の関係から「知音」という言葉が生まれた。
ドラマ「孫子兵法」でも孫武の妻が越の間者という設定でしたがこういうのは中国のお家芸かもしれません。
【ep29】
このあずまやはセットなんでしょうが素晴らしいです。
これも有名な逸話で王翦は有能な将軍でしたがそれ故に始皇帝から警戒されていました。
褒美をわざと気にすることで謀反の意思がないと思わせたのです。
「据え膳食わぬは男の恥」なんですが・・
本作においてどれほど司馬昭が重要な役回りかはまだわかりませんが、「三国志 Secret of Three Kingdoms(三国機密)」で曹丕役だった俳優・檀健次が演じています。本業はアイドルグループの一員だそうです。
悲惨です・・
【ep30】
公式の間者ですし。
「三国志 Three Kingdoms」での静姝も柏夫人をモデルにしていましたがあちらでは間者なのを知らない振り。こちらは誰もが間者だと知っているという設定の違いがあります。でも今から思えばスリキンでも司馬昭は静姝を警戒してましたね。
【ep32】
鍾会・鄧艾共に魏の重臣となります。二人とも悲惨な末路ですが・・
【ep35】
改革の為、曹氏や夏侯氏の土地を召し上げて宗家から恨みを買う司馬一族を守るため夏侯尚の娘・徽を司馬師に嫁がせる。この事自体は史実通り。
【ep36】
皇帝というのは孤独なものです。
始皇帝並みに猜疑心が強い曹丕ですが2代後には結局奪われる運命。
【ep38】
曹叡の生母である甄夫人が文帝から死を賜ったのは史実・・でもこのシーンでは死なないというフェイント。
ところでこの曹丕役の俳優さん、なかなか味があっていいなあと調べたらリー・チェン(李晨)と言うファン・ビンビンの元カレですね。「武則天-The Empress-」に二人揃って出てました。
【ep39】
こういう有名な故事を引いて例え話をするのは古装劇ではよくある事ですが中国人が歴史に学ぶ事を重んじてる表れですね。
信陵君は戦国四君の一人。秦に包囲された趙にいる姉を救う為、異母兄の安釐王に援軍を頼んだが断られた。そこで魏王の寵姫に割符を盗ませてから援軍を率いて趙を救った。
あら?歴史のレクチャーしてくれるの?
中国の国名は使いまわしが多いです。
政略結婚は昔からあったんですね。
ここまで丁寧に説明するのは珍しい。
信陵君は戦国四君の中で2番目に好きです。一番は孟嘗君。
安釐王は暗君ぽいですね。
食客を抱えるのが流行ってたんですよね。
歴史に興味がない人には退屈でしょうね・・
こういう故事を知ってると話に説得力が増して良いんですけどね。
聴くの疲れたみたい・・
【ep40】
曹丕は徹底的に曹植に嫌がらせをしましたし、曹叡の事もその母である甄氏同様に嫌っていました。
この前も毒酒飲んでましたが今度こそ・・
幼帝は操り人形みたいなものですしね。
でも曹叡の次の曹芳が幼帝で曹爽が専横することになるのですが。
【ep41】
こんなタイミングでしかも牢屋の中で七歩の詩とは・・
二人セットで「夏桀殷紂」と呼ばれ暴君の代名詞。
当たるも八卦当たらぬも八卦はここから。
何事も古典に従うのですね・・
曹洪は曹丕と仲が悪いですからね。
【ep42】
中国本土での初回放送時はここまでで一区切りでした。
番組名も別です。
「三国志 Three Kingdoms」においても何度も表舞台から退場させられてる司馬懿です。
一応最終回だし、この二人も心を通い合わせるように・・
これは曹叡の有名な逸話から。
・・以上「大军师司马懿之军师联盟」全42話視聴完。
次回から原題「虎啸龙吟」分となります。
【ここまでの感想】
同じ脚本家でキャストも被る「三国志 Secret of Three Kingdoms(三国機密)」を先に全話見ていた為、予想はしていたが三国志の中でも魏だけ、それも司馬懿周辺だけにフォーカスを当てて他の要素はバッサリ切り落とした構成。
三国志の有名な逸話を定期的に織り込んでいるが、これはあくまでも「三国志」と名乗る為のエクスキューズとしてやってるだけ。
「軍師連盟」というタイトルから軍師たちの戦いを想像してたけど、郭嘉も大した事をせずにすぐに死んだし、荀彧は単なる被害者だし、珍しく採用された荀攸も目立った活躍なし。
反対に中心となって暗躍したのが楊修と丁儀。
前半は曹家の跡目争いが主眼で曹植側の楊修と丁儀と曹丕側の司馬懿の対立のみを丹念に描く。