最近読む本は今自分が興味のある領域というか、仕事上必要な分野のものばかりなので偏りがあると思います。
まだ半分しか読んでませんが、スタートアップに携わる者にとっては非常に示唆に富む内容となっております。
著者はグロースハックという言葉を生み出した人間であり、アメリカで多くのIT企業の成長に寄与してきた人間なので具体例も多く、説得力があります。
有名なTwitterが初期に成長できずに苦労していた時、データを分析したところ30人以上フォローしている人は継続して利用しているという事が判ったので登録時に30人フォローしましょうと強制するようになりました。
他にもグロースハックについて誤解されてる事についても詳しく解説しています。
まだプロダクトの方向性が固まっていない段階でバイラルを使うのは最悪だとか、資金が底をつきそうなのにアクセス数を追い求めるべきではなくコンバージョンを最優先させるべきとか、言われてみれば当然ですが当の本人にとっては頭に血がのぼって見逃してる事も多いでしょう。
Airbnbがなかなか宿泊予約が増えないので調べてみると写真が酷すぎたのでわざわざ5000ドルもするカメラを借りてホテルの部屋の写真を撮り回って歩いたとか、創業者は次回の資金調達まで売れ残りの食品で食いつないだとか色々苦労している事もよくわかります。大体スタートアップの輝かしい部分しか知らないのでこういう苦労話は知っておくべきです。
あとinstagramも最初は全く違うアプリだったのにユーザーが写真共有の機能しか使ってくれなかったので思い切って他の機能を全部削ったとか、手作りサイトのEtsyはオンラインだけに頼らず、手作り作家の集まる場に参加して大きなコミュニティを作り上げていったとか色々参考になります。
こういうWEBサービスは「とりたま問題(鶏が先か、卵が先か)」に悩まされるのですが、これを読んで先人の過ちを繰り返さないようにしたいです。