後半の最初の山場は後宮裁判です。
甄嬛が産んだ双子が皇帝の子ではないのではないかという疑惑です。
これにはシンケイも青と緑しか着ない元馬の調教師の女も心臓が止まりそうになってましたが疑いの目が注がれる相手が温待医とわかって割と余裕をもって対応できました。
静白という意地悪尼と祺貴人は結局死ぬ羽目に。
ところでシンケイは最初の清純なキャラからは全く別人の迫力ある顔になってきました。
安さんも皇后側についてからは完全に悪役になってますし自分の利益の為にはここまで変わらないといけないのですね。
結局残虐でなければ生き残れないという厳しい世界だということを思い知らされます。
(追記:2016/5/6)
掲示板を見ているとこのお寺パートは飛ばしてみるとか嫌いという人が多いようです。
後宮の緊張感溢れるストーリー展開から一転落ち着いた穏やかな流れに。
お寺パート以外は常に陥れ合いのドロドロ殺伐とした雰囲気でしたのでそれが好きで見ている人には物足りないでしょう。
でも韓流から華流ドラマに流れてきた恋愛ドラマ大好きな人にとっては逆にラブロマンスはこの辺りだけ。
それに斉妃がまたしても毒を他の寵姫に盛った一件からの皇后と皇太后の掛け合いは重要なポイントを全て明かしてるので絶対に見逃せません。
皇后も皇太后も残忍で計算高いのは同じ。
同類相哀れむというところもありますが自己の利益の為、皇太后は皇后を支持せざるを得ないところを見越した上で皇后が強気に恫喝するのが恐ろしいです。
ところで安陵容が夜伽の時に焚いてるお香は毒なんでしょうな。
雍正帝が甄嬛に会いに来た時に石段を登るのがしんどそうでしたが細かな描写で伏線を敷いているところがこのドラマの奥深いところで何度見ても楽しめる理由です。
(追記:2016/5/5)
華妃がいなくなって流れが落ち着いてきました。
次の敵である皇后はクールビューティーな顔立ちで表情を変えない為、より冷酷な感じを醸し出してはいます。
このドラマはとにかく沢山人が死にますし毒入れ放題なので気を抜けません。
細かい伏線が随所に敷かれていくのでワンシーン見逃しただけで後で整合性がわからなくなります。
見る側にも真剣さが求められます。
年氏と共に雍正帝が即位の支えとなった隆科多と皇太后の関係は?
それにしても安さんを見てるとつくづく友情は脆く嫉妬は恐ろしいかよくわかります。
身近な人間に程妬みを感じるものですからね。
お寺の下りは果郡王とシンケイの愛が成就するシーンもあり最終盤に繋がる要素も多いのですが案の定お寺の尼さんに虐められるところなんかはこれまでの壮絶な殺人未遂から比べると生ぬるく感じます。
(追記:2016/5/4)
この作品の前半の主役は華妃だと言ってもいいでしょう。
健気な顔、憎たらしい顔、含み笑い、激怒、泣き顔・・変幻自在の百面相、この女優さんは美人ではないですが凄い演技力でこれからも業界で長生きしそうです。
さて宮廷の諍い女は清朝が舞台ですがセリフに故事が沢山出てきます。
自分は中国の歴史が好きなので知ってる逸話が出てくると嬉しくなります。
特に果郡王が小舟でシンケイを送る時に話した西施と范蠡の話は「燃ゆる呉越」を既に見ていたのでよく理解できました。
ところでこのドラマは第1話から細かい伏線があちらこちらに敷かれています。
ですので少しでも見逃すと行動の意図がよくわからなくなります。
中国のドラマにありがちな心の中で思っている事をセリフにするような野暮な事はしないので細かい表情の変化も見逃せません。
口には出さないけど疑ってる、嫉妬しているなど後の出来事のきっかけがかなり前に仕込まれたりしてるので見る側も真剣に見なければこの作品の真髄は味わえません。
とうとう42話で華妃さんともお別れです。
年大将軍の協力で帝位についた雍正帝は年兄妹に気を遣わずにはいられませんでしたがやっとその呪縛から逃れる事になりました。
そしてここからは皇后がシンケイの前に立ち塞がります。
よくよく考えれば雍正帝だけではなく皇后もそして皇太后も残酷なんですよね。
冷徹に計算ずくのところなんか皇太后が一番怖いかもしれません。
(追記:2016/5/3)
実は前回の放送時は76話全部を見た訳ではなく見逃した回も結構あったのでGWの一挙放送を第1話から見ています。
主人公のシンケイの前半の敵は華妃で後半の敵は皇后なのですが前半の皇后は猫の一件までは良い人キャラだったんですよね。
この物語の巧みなところは利害関係が複雑で敵も一枚岩ではないし、味方も嫉妬で裏切ったりと流動的なところがドキドキハラハラを持続させるのに貢献しています。
それにしても華妃を演じる女優さんは凄い演技力ですね。
色んな表情を使い分けなければならない難しい役どころですが見事な顔芸で感心します。
今のところ皇后の最大の敵は華妃なのでシンケイにとっては皇后はまだ好意的なんですよね。
共通の敵がいる間は協力関係を結んでいられる。
そしてその共通の敵がいなくなったら・・
今度はお互いが敵同士になると。
シンケイがお寺に行くまでは割と息もつかせぬ展開の連続で面白いです。
(追記:2016/2/10)
やっと最後まで見終わりました。
改めて凄いドラマだと感じました。
傑作と言っても良いでしょう。
主役の女優さんは難しい役どころですが見事に演じ切りましたね。
というか全員ハイレベルの演技力です。
日本の俳優とは雲泥の差です。
一番印象的だったのは皇后役の女優さんですね。
なんとなくAKBの渡辺麻友に似てますが性格の悪さがよく表現できていました。
話自体も後宮での策略、陰謀から甄嬛が寺に行かされて果郡王との禁断の愛。
寺から戻る時に散々虐められた尼さんのババアに仕返しするシーンはスカッとしましたね!
その後はひたすらに悲劇的な展開ではありますが、最後の最後に完全勝利を収めた甄嬛。
でも失ったものがあまりにも多すぎてハッピーエンドとは言えないところがなんとも言えない余韻を残す要因なんでしょうか?
また何年か経った後に最初から再視聴したいと思えるいいドラマでした。
中華ドラマ上位5位に食い込むレベルだと思います。
(追記:2016/2/5)
あと残り3話ですけど改めて凄いドラマです。
人間の本質、特に「嫉妬」というものの恐ろしさをここまで描き切った作品って他に思い浮かびません。
逆に愛とかはあくまでもサイドストーリーという感じです。
人は自分の利益の為にここまで酷い事ができるのだという恐ろしさを寵姫の美しさの裏に描くというそのコントラストが強烈なインパクトを与えます。
雍正帝を演じてる人は三国志で曹操やってた人ですが残酷な役にピッタリですね。
それにしても中国の俳優さんはみんな高い演技力の人ばかりです。
(追記:2016/1/20)
もしかしたらこれは傑作なのではないかという気がしてきました。
人間の本性を深く描いた凄い作品です。
自分の地位を守るために3話に1話位のペースで誰かが毒を飲まされてるのですがその時々の力関係で近づいたり裏切ったりと
「人間ってこんなに卑怯な生き物なんだね」
というのを改めて実感しました。
あと女って平気で嘘をつける生き物だという恐ろしさも再認識しました。