「中国人物伝」というタイトル通り中国の歴史上の人物を時代別に解説した本である。
お勧めは春秋戦国から前漢までを網羅したこの第I巻です。
各巻は時代順になっているが中身は時代別という訳でもない。
春秋戦国時代に関しては史記の記述を中心に構成されている。
第1巻なので本来は夏・殷・周にも触れるべきところだがそういうのは割愛して桓公・文公を筆頭に春秋五覇について語られる。
史記の主だったエピソードが分かりやすく説明され非常に読みやすい。
その後は伍子胥と范蠡、西施を軸にした呉越の話。
そして孔子から諸子百家、戦国四君などにも触れられて秦・漢と進んでいく。
三国志に関しては第II巻で語られるので興味のある人はそちらも併せて読まれるといいでしょう。
やはり中国の歴史の中で春秋戦国時代は「春秋五覇」「諸子百家」「戦国四君」など人が歴史を学ぶべき理由が沢山含まれて示唆に富む時代であるのでこれまで興味がなかった人にもぜひ読んでもらえればきっと人生の教訓を数多く得られると思います。