読むのにかかる時間 2 分***
AppleIIの成功を見てIBMも個人向けコンピューター市場に参入を決定した。
しかしPC用のOSがないIBMはこれを外部から調達することにした。
この事を知ったマイクロソフトのビル・ゲイツは自社で開発しようとしたが間に合わない為、既にPC用OSを持っていたシアトル・コンピュータ・プロダクツに出向きQDOSの全ての権利をたった50,000ドル(約500万円)で手に入れた。
これに手を加えて自社の製品MS-DOSとしてIBMにライセンス供与したマイクロソフトは莫大な利益を上げ世界一の巨大ソフトウェア企業になった。
***
Appleのスティーブジョブズはゼロックスのパロアルト研究所でマウスやウィンドウなどの未来のコンピュータの試作品を見た。
当時のパソコンはまだコマンド入力で操作していたので「これは凄い」と感動したスティーブはプログラマを引き抜いてマッキントッシュを完成させた。
Macintoshが大成功を収めたのでマイクロソフトはMac向けにWordとExcelを提供する事に決めた。
この時Appleは契約で
「Macintoshのルック&フィールの使用許諾」
をMicrosoftに供与した。
つまりWordやExcelでもMacらしい画面構成でなければ使用感の統一が図れないのでMicrosoftもMacのデザインを使ってもいいという許可を与えたのだ。
これを盾にMicrosoftはMacにそっくりなWindows95を作ってAppleを倒す事に成功した。
怒ったスティーブ・ジョブズはビル・ゲイツの元に怒鳴り込んだ。
「君は僕のMacを盗んだな!」
ビルは落ち着き払って言い返した。
「スティーブ、これはこういう事なんだよ。
僕たちの家の近所にゼロックスさんという金持ちが住んでいた。
僕がそこにTVを盗もうと押し入ったら君が先にいて
『これは僕が先に見つけたんだから僕のものだぞ!』
と言っているようなものだよ」
***
スティーブ・ジョブズはパートナーのスティーブ・ウォズニアックにアタリ社から依頼されたゲームを作らせた。
その報酬を折半しようと提案して貰ってきた700ドルのうち350ドルを渡した。
だがジョブズが実際にアタリから貰ったのは5000ドルだった。
***
「善良なる人々は数多くの悪しき者達の中で滅びざるをえない」
「目的のためならば、手段を選ぶべきではない」
-ニッコロ・マキャヴェリ-
ミケランジェロはパトロンであるローマ教皇ユリウス2世と作品の事で口論になって教皇の元を去った。
教皇はパトロンという立場でありながらも
「ミケランジェロ程の卓越した才能があればパトロンになる人間は他にいくらでもいる」
と考えて戻ってくれるように自ら詫びた。
***
中世の時代にイタリアのある町で靴職人に死刑の判決が下った。
すると町中の住人が怒り出して暴動寸前になった。
「この町には靴職人が一人しかいない!
彼を死刑にしてしまえば私達の靴の修理は誰がするのだ!」
裁判官は市民の怒りに気圧されてこう言った。
「確かにこの町には靴職人は一人しかいません。
でも屋根職人は二人います。
よって屋根職人の一人を死刑にしましょう」
人々が犯す過ちで最も多いのは目前の危険を過大に恐れ、遠くの危険を過小評価することだ。
-ド・レ枢機卿-
***
何事にも慎重すぎるよりはむしろ果敢な方がよい。
運命は慎重な人より果敢な人に従順である。
-ニッコロ・マキャヴェリ-
***
水たまりにカエル2匹が住んでいた。
暑い日が続いて水たまりが干上がってしまった。
新たな住みかを探していると大きな井戸を見つけた。
「ここなら水もたっぷりあるし、餌も沢山有りそうだ。ここに住もう」
もう1匹が言う。
「でも、もしここも干上がったら、こんな深い井戸からどうやって出る?」
色んなことを心配しだしたら何もできなくなる。
-イソップ物語-
コロンブスは貴族の家系だと出自を自称していたが実際はただの酒屋の息子だった。
ポルトガルの名家の娘と結婚して、そのツテでポルトガル王に謁見して大西洋航海の為の資金援助を要請したが断られた。
ポルトガル王室のコネでスペイン王室に出入りし、何度も断られたもの最終的には女王イサベル1世に資金援助を認められた。
***
ピエトロ・アレティーノは教皇を含めた全てのイタリアの著名人を誹謗中傷で攻撃する作品で有名になった。
彼は貴族の出だと自称していたが本当は靴職人の息子だったと知られてしまった。
しかし、彼は弁解せずこれは自分の偉大さの証明だと言い放った。
自らの才能だけで社会の最底辺から頂点へ登りつめたのだと。
***
その国の王は出自が貧しい出だったので民から敬意を払われる事はなかった。
王は広場にある金の桶を壊してその金塊で仏像を作らせた。
人々は毎日その仏像を拝むようになった。
王は仏像の前で民に呼び掛けた。
「そなた達が毎日拝んでいる仏像は元々は桶だった。
みんなが痰を吐いたり、小便をしたりしたものだが今は敬意を払っている。
私も元は貧しかったが今は王なのだから敬意を払ってくれても良いのではないだろうか?」
尤もだと納得した民はそれから王を敬うようになった。
ビル・ゲイツ
(マイクロソフト創業者、世界一の富豪)
=ハーバード大学中退
ラリー・エリソン
(オラクル創業者兼CEO、世界6位の富豪)
=イリノイ大学、シカゴ大学共に中退
スティーブ・ジョブズ
(アップル創業者)
=リード大学中退
マーク・ザッカーバーグ
(フェイスブック創設者、世界で最も若い10人の億万長者第1位)
=ハーバード大学中退