「お金について話すのは品のないことだ」という意識は日本だけでなく中世のヨーロッパでも同じだった。
だから人は日常会話ではお金に関する露骨な話しは避ける。
友達に「あなたのご主人の給料いくら?」なんて聞く女性はいないだろう。
だが、それ故に一番関心があるのもまたお金なのである。
“私は醜い。しかし私は一番美しい女性を買う事ができる。
私は足が悪いが24本の足を使う事が出来る。
私に教養がなくても最高の叡智を使う事ができる”
カール・マルクスが言ったとされるがここにお金のパワーが凝縮されている。
本書には他にも25歳の女性が結婚相談した際に投資家から帰ってきたエスプリの効いたジョーク。
「自分はかなり美人な25歳です。年収50万ドル以上の人を結婚相手に探しています。ニューヨークでは、100万ドルの年収でさえも、ミドルクラスなんです。だから欲張っているとは思っていません」
「私の年収は50万ドル以上。あなたの希望に添っていますがビジネスマンの視点からすると、あなたと結婚するのは悪い決断です。理由はとても単純です。あなたがやろうとしていることは「美」と「お金」の交換です。しかし、ここには1つだけ重大な問題があります。「美」は、そのうち「なくなってしまう」ということです。しかし、「お金」はそうではありません。実際、私の年収は上がり続けています。しかし、あなたは「値下がりしていく資産」だということです。しかも、「急激に値下がりする資産」なのです。
私があなたならプット(売り)のポジションを取るでしょう。そしてあなたを買う事はしない。
ですが短期のリースなら検討の余地があるかもしれません。一度試乗してみたいのでご連絡下さい」
主人が旅行の前に召使いにその有能さに応じて金貨を5枚、2枚、1枚と渡した。
戻ってきた時に最初の者は10枚に増やして主人に返した。2枚預かった者は4枚にして返した。
1枚預かった男は土の中に埋めてそれを掘り返して渡した。主人はこの男を解雇した。
お金を使いこなす能力がいかに重要かわかるだろう。
今の時代は極端に言えばお金が全て。
避けずにお金の本質を学びたい人にはお勧めの一冊