「好きな映画は何ですか?」と訊かれたら「情婦」を挙げます。
これ邦題が良くない。成人向け映画だと勘違いする人が多くて損をしています。
原作はアガサ・クリスティの「検察側の証人」で映画の原題も「Witness for the Prosecution」のままです。
上質なサスペンスミステリです。
ビリー・ワイルダーは本当に素晴らしい監督です。
それとマレーネ・ディートリヒの落ち着いた冷たい雰囲気の人物造形が最後の展開に非常に効いてきます。
アガサ・クリスティの作品の中でも最後のどんでん返しが素晴らしい効果をあげています。
しかも最後に二転三転するという衝撃的な展開。
素晴らしい脚本と演出、そして才能ある俳優陣。
これを傑作と言わずに何を傑作というのでしょうか?