~麻薬密売で7年の刑に服する事になった主人公の収監前の1日を描いた映画~
「あ~こんないい映画見逃していたとは・・」
見た後の感想。
スパイク・リー監督って人種差別モノの人ってイメージで食わず嫌いをしてこれまで見なかった。
だから他の作品は知らないけどこれは名作。
アメリカ人が好きそうな「友情」、「父と息子」がメインテーマ。
ところで自分で撮影や編集をするようになってこれまで映画を見ても気づかなかった細かいところまで目が行くようになった。
カメラワークもそうだし、あとはディスコで友達を詰るシーンは画面がブルーになっていて、トイレのシーンでは赤、車の中ではイエローのフィルターが掛かった画になっている。
音楽も良かった。
幕間劇のように唐突に主人公が人種差別の悪口のオンパレードを言いまくるシーンがある。
まるで取って付けたような全体の流れに関係のないシーンのように思えたが終盤ちゃんとこれを伏線として回収してるところは流石だと思った。
最後の一日を流しながら所々過去のフラッシュバックを挟みつつ状況説明する手法もさり気なくて良い。
全体の2/3位は淡々とした感じだが最後の30分位は本当に感動する。
「人生を台無しにしてしまった」というセリフは現在不遇をかこっている人には結構来るモノがあるんじゃないだろうか?
実力派揃いで演技も素晴らしい。
泣きながら親友を殴り続けるシーンは心が震えた。
最後のシーケンスはハッピーエンドに思わせて一捻りしている。
前半地味な作品かと思いながら流し見してたけど終盤が素晴らしすぎて結局もう一度最初から見直した。
毎週映画館に足を運ぶ位の映画マニアでもなければどうしても話題作しか追いきれないけど未知の名作がまだまだ大量にあると改めて思い知らされた。