(追記:2017/05/10)
やっと読了。
少しずつだったので18日も掛かった。
内容が難解とは全然思わないが文体回りくどいの読むのに疲れる。
ヒトゲノムの内、機能遺伝子の役割が解明されたとしても残りのウィルス由来の部分の役割やエピジェネティクスの機構の詳細が分からなければ遺伝や進化が分かったとは言えない。
だがこれらが解明されれば難病の根治、老化を止めるといった事が可能になるかもしれない。
それは一体いつの日になるのか?待ち遠しくて仕方がない。
(追記:2017/05/07)
12章まで読みました。
どうやら人間が掛かる難病の多くは遺伝子の異常が原因で今後遺伝子を個別にオン・オフできるような技術が確立されたら大部分の病気は治るのではないか?そんな期待を抱かせる内容。残りを読むのが楽しみ。
(追記:2017/05/06)
一文節毎咀嚼しながら読んでるので非常に時間が掛かる。
今やっと全15章中11章まで読み終えた。
10年に一度出会えるかどうかの衝撃的な内容である。
30億のゲノムの内、我々の身体を構成するたんぱく質をコードする機能遺伝子と呼ばれる部分はたったの1.5%。
残りの多くを内在性ウィルスが占める。
我々はウィルスと聞けば動植物に病気をもたらす悪の権化としか思わない。
だがこのウィルスは我々と共生し、なおかつ進化にも深く関わっている・・
これまでの常識を180度変える内容である。
しかし、数多くの実験から得られた証拠を元に組み立てられた説は説得力がある。
自己免疫疾患や癌にウィルスはどのように関与してるのか?
残念ながら現時点では全貌が解明された訳ではない。
ただ今まで思いもよらなかった仮説が立てられる根拠となるデータは集まりつつある。
そして話は異種交配へ。
通常異種交配で出来た子供は種なしスイカやラバのように子孫を残せないはず。
そこには倍数性の問題があるのだがこれが通常の二倍体になって新しい種として分岐するという例がいくつも見つかっている。
さてこの科学ミステリとも言える本だがいよいよ佳境に入ってくる。
(追記:2017/04/26)
じっくり噛みしめながら読んでるので時間掛かっています。
まだ半分弱。
ヒトのゲノムの内の大部分がどうやらウィルス由来らしい。
ではこのウィルスこそが人間の進化に大きく寄与してるのではないか?
その仮定に基づき証拠を集める様はまるで犯人を捜す探偵を主人公とするミステリ小説を読んでるようでドキドキする。
HIVもそうだが外来性のウィルスが宿主に出会った時は猛威を振るい殺戮しまくるがやがて共生に向けて弱毒化する。
この辺りは自然選択による適応だと考えられる。
この後も楽しみだ。
***
結局、今日もこの本を含めて約2500円を早川書房に貢いだ。
こんなにハヤカワ文庫にお金を使うのは昔エラリークイーンとアガサクリスティの本を大量に買っていた時以来である。
何しろハヤカワNF文庫は私の大好物である「行動経済学」「進化」「遺伝子」「生物学」「宇宙」といったところの優良な書籍を矢継ぎ早に文庫化してくれている。
さて昨日たまたま「DNA」や「遺伝子」についてのミニ講義ビデオを撮影した。
これらのワードは混同して使われがちなのでその違いを説明したのだ。(5/1にUP予定)
細胞の核の中に染色体がある。
ヒトの場合は22対の常染色体と1対の性染色体、23対46本の染色体が全ての細胞に存在する訳だ。
その染色体はヒストンというたんぱく質にDNAが巻き付いてる形で構成されている。
このDNAに書かれている全情報をゲノムと呼ぶ。
そのゲノムの内、タンパク質を作る命令コードが書かれている部分を「遺伝子」と言う。
ここで謎が。
ヒトゲノムは30億の塩基対から成り立つ。
こんな膨大な情報量の中でたんぱく質を作る遺伝子はたったの2万ほどである。
では残りは一体何の為の情報なのか?
これがなかなかわからなかったので「ジャンクDNA」などとガラクタ扱いされていた。
しかし、人間が進化する過程でウィルスのDNAを利用してきたのではないか?という仮説が出てきた。
その残骸がこの30億に含まれているのではないかと。
このウィルスの果たしてきた役割について様々な可能性を論じたのが本書である。
これから真剣に読むのでまた後程追記する予定。
遺伝子について少しお話ししました。